なんとなく、女の子のヘアスタイルのようなタイトルですが、最近の施術時に私が心がけていることです。

1か月ほど前、スタッフ3人で動作研究をしている先生の講習会に行ってきました。
リハビリやマッサージを習うような講習ではなく、あくまで動作研究。

その主なテーマの一つが「触れ方で人の動作はどうかわるか」というものでした。

その中でならったのが、「力を入れている人には力をぬいて、抜けている人には力を入れて触れることで、相手をうごかしやすくなる」ということでした。

結構簡単に試せるやり方があるので、ご覧になってくださっている方、ぜひやってみてください(あ、でも相手がいないとできませんが)

やっていただくことは、片方の人が相手の腕を引っ張って動かそうとし、もう片方の人はそれに動かされないように必死で抵抗する、という動作です。

はじめは、動かそうとする側の人も力いっぱい相手の腕を握り、思いっきり力を入れて引っ張ってみてください。

さて、どんな感じがしたでしょうか。

次に、動かそうとする側の人はやさしく相手の腕の握り、ゆるーく引っ張ってみてください。

さて、今度はどんな感じがしたでしょうか。

特に引っ張られた側の人がはっきり感じると思うのですが、ゆるーく引っ張られたときのほうが、不思議と耐えられない、という結果になったと思います。

引っ張る側の人にとっては、なんだかとても不思議な感じです。
あまり頑張らず、力はむしろ抜いているのに、相手を簡単に動かせてしまうからです。

これが、力を入れている人には力を抜いて触れることで相手を動かしやすくなる、という証明になります。
科学的な理屈までは、明確に説明することはできないのですが、実際そうなので完全に納得です。

自分が緊張していると、それが相手にも伝わり、抵抗しよう、という反射的な反応になるのかな、と思います。

それ以来、私はこれまで以上に患者さんのお身体に触れるときの触れ方に注意するようになりました。
わたしががっしりと力強く触れれば、きっと患者さんの身体は反射的に緊張してしまうだろう、と思ったからです。

でも、しっかり運動してもらおう、とか、凝り固まった筋肉をもみほぐそう、などと思うと無意識に体に力が入ってしまうことがあります。
それを回避するために、自分に向けてかけている言葉が

「ゆるふわ」でいこう!

というわけなのです。
ゆるーく、ふわーっと触れることで、患者さんの身体も自然リラックスできるのでは、とおもっています。

実際、いつも体を硬ーく緊張させてしまう認知症の患者さんの歩行訓練時に試してみたところ、今までよりも力を抜いているのにもかかわらず、なぜかすいーっと足を運んでくれるようになりました。

ゆるふわ効果炸裂!です。

ぜひみなさんも、ご家族を介助する機会に自分の身体がカチカチに緊張しているな、頑張りすぎてるな、と思うことががありましたら、自分自身に「ゆるふわでいこう」と声をかけてみてください。

きっと思ってもみない効果を感じていただけるのではないかな、と思っています。

担当ーN