ちょっと詩的なタイトルをつけてみましたが、いきなり何の変哲もない道の写真で失礼します。
我が家周辺の緑道沿い道です。
お気づきでしょうか?
落ち葉、多いと思われませんか?
そう、春って、意外に落ち葉が多い季節なんですね。
なんてちょっとえらそうに言ってしまいましたが。
私がこんなことに気が付いたのは、先日行った鍼の勉強会で少しお勉強していたからです。
今回は東洋医学的なお話を少し紹介させていただきます。
(と言ってもそんなたいそうな話ではありませんが(;^_^))
中国の古い書物には四季の特徴をそれぞれ別の言葉で表現している部分があります。それによると
春は発陳(はっちん)
夏は蕃秀(ばんしゅう)
秋は容平(ようへい)
冬は閉藏(へいぞう)
となるそうです。
なんだかどれも聞きなれない言葉ですが。
植物の生長に合わせて考えるのがわかりやすいのかなとおもいます。
春は新しい葉っぱが出て、夏は勢いよくどんどん生い茂り、秋には夏の勢いはなくなっておだやかになり、冬は葉を落とし成長をとめ春に備えてじっとしている
みたいな感じでしょうか。
あくまで習ってきたことを自分なりに落とし込んだ表現なので、正確ではないかもしれません(;^_^A
で、この春の「発陳」という言葉です。
この「陳」という字にはいろいろ意味があるのですが、この場合は「古い」という意味でつかわれているそうです。
ほかの言葉で言えば新陳代謝などがそれにあたりますね。
なので春というのは古いものが発してくる時期、ともいえるのです。
冬の間、静かにエネルギーを蓄えるために一緒に貯めこまれていた古いものも、まとめて発散させながら、夏に向かってどんどん勢いをましていく、そんな時期、というわけなのです。
寒い冬がおわり、やっとあたたかくなって気持ちがいいはずなのに、なんでこんな調子が悪いの?どっか悪いのかな?なんて不安に思われる方も、結構多いのではないでしょうか。
「昔から木の芽時には変な人が増えるから気を付けや」と私も先日患者さんに言われました(笑)
そんな時は、冬の間にため込んでいた古い、悪い、もういらないものが、表に出てきている状態、といえるのかもしれませんね。
だからある意味、時期がすぎれば治まる、楽になる、と考えれば、少しは不安も収まりそうな気もします。
常緑樹は春に古い葉っぱを落として、新しい葉っぱをどんどん増やしていくから、春に落ち葉が増えるのも道理なわけです。
人間も植物も結局自然の中で生かされているんだなぁ、と落ち葉を踏みしめながらしみじみ思った春の帰り道なのでありました。
担当ーN