毎日、生命にかかわる猛暑がつづいていますね。
私たち、「訪問」を仕事にする者にとっても大変厳しい季節になりました。
とにかく水分補給しつつ、体温が上がりすぎないようにあの手この手で身体を冷やしながら、かといって冷やしすぎには気を付けつつ、栄養をとって、しっかり休んで、みんなでなんとか無事に夏を乗り切りましょう!
さて、今回は人間好きなことなら頑張れる、という当たり前のことを体現している方のをお話をご紹介します。
その方はいぬどう治療院の患者さんではなく、私の姉のやっている鍼灸院に通ってきてくださる患者さんなのですが。
この1~2年、とあるゲームにはまっていらっしゃるそうです。
そのゲームは日本の実在する刀剣がモデルになっていて、それぞれがイケメンキャラクター化された人物たちが織り成すドラマを展開していく、というものなんだそうですが。
ここまで書いていても実際やっていない私にとっては正直ちんぷんかんぷんなのですが。
でも姉からその患者さんのお話を聞くたびに、へぇ、すごいなぁと感心させられます。
まず初めに言いたいのは!
なんだイケメンキャラクターを追っかける単なるゲームオ〇クか、などと決して侮ってはいけません。
まず、モデルになっているのが実在する刀剣である、ということから、そこにその刀を作った刀工、それを所持していた歴代の武将、そして何百年にわたる歴史のドラマがあります。
そして、刀そのものの特徴(長さ、太さ、反り具合、刃紋、用途などなど)も多岐にわたり、とても奥深い世界がひろがっています。
その方は、イケメンキャラクターを興味の入り口にこそされていますが、そこからそういった奥深い世界にぐんぐん入っていかれ、今やすっかり刀剣通です。
そこまで刀剣にはまってしまうと、やっぱり実物をこの目見たくなる、というのは道理ですよね。
でも、現実問題、現存する刀剣は日本全国に散らばっています。
そして保存上の問題などから、その場所に行けばいつでも見られる、という代物もありません。
期間を区切って、神社仏閣の宝物展や、博物館の特別展などでしか公開されていないものが多いのです。
なので、その方、自分のお気に入りの刀剣が公開されるとなると、それが九州だろうが、関東だろうが、東北だろうが、ぴゅーっと飛んで会いに行かれます。今年のゴールデンウィークには福岡に一日行った後その足で栃木に飛ばれました。
「だってこの機会を逃したら次に会えるのはいつになるかわからないから!」
だそうです。
ちなみにその方は40代の女性。当然平日はお仕事をされています。
仕事柄毎日遅くまで残業もされ、とても忙しい日々をすごされています。
年代的にも体力が有り余っている、ということもありません。
だからこそ、毎週のように姉の鍼灸院に通ってこられ、ご自身の体調管理にも余念がないのです。
「だって元気じゃないと会いに行けないから!」
とのこと。
これを聞いて、私もなにか好きなものを持ちたいなぁ、と心から思いました。
「何かをやりたい!見に行きたい!そのために元気でいなくちゃ!
活動資金も必要だからそのためにはたらかなくちゃ!」
そう思えるようなことが見つかると、人生はめちゃくちゃ楽しそうだなぁ、と心の底からうらやましく思えたのです。
でもまぁ、そこまでの大好き!は今のところ見つかっていませんが、とりあえずのところ、一日働いた後のおいしいごはん、とかそういう些細な「好き」を力に、毎日ぼちぼちがんばろー、と思う猛暑の夏でした。
担当ーN