別にシリーズ化しようと思って始めたわけではないタイトルでしたが気が付けばその3になっていました(;^_^A

先日のブログでも書きましたが、現在私が通っているこの講習会のリハビリは「正しく感じる能力」を取り戻すことに重点をおいています。

講習では二人一組で、患者役とセラピスト(施術者)役になって、患者さんが「何を正しく感じられていないか」を見つけて、それを「正しく感じられるようにみちびく」という実際の治療と同じことを行います。

もしかしたら皆さん、「どうせ健康なもの同士でやるんだからそんなの意味ないんじゃない」と思われるかもしれません。

ところがどっこい!健康なはずの私たちですが、実際にやってみると、なんと自分の体なのに思うようにならないことが多いこと、と毎回おどろかされております。

たとえば片足立ちを考えてみてください。
ほとんどの方、左右どちらかで得意な方と不得意な側があると思います。

不得意な側、これを仮に麻痺しているとして実際に治療していきます。
麻痺しているせいで「正しく感じられていない」と考えるわけです。
そして麻痺していない側は「正しく感じられている」と考えます。

ならばやることは簡単!実際には麻痺なんてしていないんだから、「正しく感じる」のなんて簡単でしょう!

と思ったら、これが大間違いなのです。

「感じていないものを感じられるようにする」

これがいかに難しいことか。私も今回この講習を受けて初めて知りました。というか今までそんな風に考えたことがなかったのですが。

これはなかなか口では説明しづらいので、皆さんもぜひ片足立ちをして、試してみてください。
右と左、どっちがうまくできるのか。
自分の足の裏のどの部分にどんな風に重さがかかっているのか、それはどんなふうに変化していくのか。
右と左でどれくらい感じ方が違うのか。
そしてその感じ方の違いを埋めるのが、どんなに難しいことか。

自分の体の中に、自分の思い通りに動かない部分が存在する、ということ、自分の体なのにうまく感じられない、ということ。
私はこの講習を受け始めて、麻痺、というものが初めて、ほんの少しだけですが実感として理解できたような気がしています。

この経験を、ちゃんと患者様に還元できるように精進したいと思います。

担当ーN