毎年この季節に高齢の方からのよく聞く訴えがあります。
それは、「昨日寝ている時に足がつった。」というもの。
さらに、「なんで足がつるのかな?」と言われます。
よく言われるのは、足の疲れ、冷え、ミネラル不足、水分不足、運動神経の暴走、などが原因であることが多いそうです。
そんな話を、少ししながら、『前の日、何か変わったことされました?』と聞くと、大抵、いえ、ぼぼみなさん、何かしら思い当たることがあるようです。
「天気が良くて花見に行った。」
「花見に行った先で階段を登った」
「お出掛けでちょっと薄い(生地の)ズボンを履いていた。」
「畑の草をちょっとだけ取った。」
「気分が良くて少しだけ歩いてみた。」
等、それはそれはたくさん出てきます。
そうしていつもと少し違うことをした一日の話をして下さいます。
意外な桜の名所の話、かつて行った旅行の話、それにまつわる思い出話など、記憶がするすると蘇っているようで、聞いているこちらも興味深く伺うことも多いです。
話のきっかけの、「足がつった」から意外なところに話が着地することも度々です。
そしてもう、「足がつった」ことは、そんなに大した問題でなくなっています。
この話が脱線していくことで、その方の人となりに触れられることも多く、ひそかな楽しみの一つでもあります。
年を重ねると、体の不具合はどうしても避けられませんが、そこにばかり注目するのではなく、今までの貴重な体験やその方にしか聞けない話など、体調の話をきっかけにして、もっともっと聞いていけたらなと思っています。
担当-H